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髙橋大輔にある日突然はまってしまった日記

高橋大輔らしさとは①

前の記事で、次は「髙橋らしさとは何か」について語ります、と書いたくせに、いざまとめようと思うとなかなかうまくいかない。
誰かに伝えたくてたまらないのに適切な言葉が見つからないのはとてももどかしい。
まあ、思いつく表現を手がかりにして、ひとつひとつ、探っていこうと思います。
 
はまりたてのころにまず思ったのは、この人はいい意味で「肉体」を感じさせるなあということだった。
キレッキレなダンスを見せてくれるeyeやスワンはもちろん、異世界の生き物のようなvasやバチェラレットの動き、そして一貫して穏やかな曲であるThe crisis でさえ、背中の動きがどこかコケティッシュに感じるのです。
のびる、うねる、ゆがむ、はねる、そして静止。血の通った肉体が作り出す、数々の魅力的な動きが、彼の演技にはありました。
なのに疲れや大変さというものがあまり感じられないのが不思議です。
アメリの冒頭の、手を腰に当ててから振り上げるまでの動きなんて、あんなに柔らかくかつ自然に美しくできる人は女子でもなかなか居ないんじゃないか。
重力に逆らうのではなく、重力を無視してるのでもなく、重力のある世界で自由でいる。そうんなふうに見える。
これはもちろん相当な練習量やスタミナがあるからこそだろうけれど、どうもそれだけとは思えない。振り付け師の宮本賢二さんは、「高橋選手はうますぎて、難しい振り付けでも慣れたら滑らかになってしまうのが欠点」と語っていましたが、わかる気がする(欠点って言ったのは、難しい技に挑む気迫が観客を引き込むからかな…)。
切り取った形ではなく、動きそのものが美しい。
 
よく高橋大輔を表す時に言われる「色気」というキーワード。
私は、いわゆる「セクシー」な演出にはつい、くどい! とか、品がないなー、とか思ったりすることが多いのですが、高橋大輔の演技を見ていて不愉快にならないのは、やはりどこか優雅で、動きに気品を感じさせるからのような気がする。
それはステファン・ランビエールの、洒脱な、洗練された優雅さではなく。むしろ野生の、ネコ科の猛獣を思い起こさせる優雅さや気品。
 
まるでそう動くことが自然であるかのような、しなやかでキレのある動き。
これが彼の持つ独特の色気を生み出している。
 
……と、思っていました。というか、これこそが彼の魅力の正体だと思っていました。でもそうじゃなかった。それだけじゃなかった。いくつかのプログラムや、普段の言動を見て初めて気付いたこと。
 
もう眠いので続きはまた今度。